ライフタイムバリュー(LTV)の定義や計算方法を解説!改善事例も紹介

LTV (ライフタイムバリュー)は顧客の継続的な売上を上げるのに大事な考え方です。本記事ではライフタイムバリューの定義から計算方法まで説明します
新規の成約率や購入回数の改善ができていても、目標の売上に届かないなんてこともありませんか。このような時に考えるべきは既存顧客からの継続売上の改善という考え方。とはいえ、売上を継続的に成長させるための施策中々実施しづらいものです。近年、そんな継続売上の改善を図る指標としてLTV(ライフタイムバリュー)という概念が浸透してきています。今回はこのLTV(ライフタイムバリュー)について詳しく見ていきましょう。

LTV(ライフタイムバリュー)の定義とは?

LTV(ライフタイムバリュー)は生涯顧客価値のことを指します。つまり、生涯期間に発生した顧客の利益という考え方です。従来のWEBマーケティングでは、購入1回の価値を評価する傾向にありました。しかし、ライフタイムバリューの考え方は時間軸で1顧客を定点的に観測し、最終的にどれほど顧客が利益を上げてくれたかという継続的な購入による利益まで追う考え方になります。

アプリ業界でもこのLTVの考え方は重要視されており、例えばゲーム系のアプリであれば、継続した課金が収益を担うことが大半なため、2回目以降の課金をどのように伸ばしていけばよいかが重要になってきます。

LTV(ライフタイムバリュー)の計算方法

では実際に現時点のLTV(ライフタイムバリュー)がどれくらいなのかはどのように計算できるでしょうか?その計算方法は以下のようになります。

LTV(ライフライムバリュー)=顧客利益×購入頻度×継続期間

になります。それぞれの要素は年間単位で計算するのがほとんどのため、過去1年間の実績を元に計算をしていきましょう。ここで、一番難しいのが継続期間の算出方法です。以下、具体的な計算例にて説明します。

・Eコマースサイトにおけるライフタイムバリューの計算例
ライフタイムバリューは顧客利益×購入頻度×継続期間で計算できます。ここでは化粧品のサイトを事例にしてEコマースサイトでの具体的な計算方法をあげています
例:化粧品サイト
購入顧客数:10,000人/年
注文数:40,000回/年
売上:¥80, 000,000/年
購入者の離反率:60%

1顧客あたりの利益(売上単価)=¥80,000,000÷10,000人=¥8,000/年
1顧客あたりの購入頻度=40,000回÷10,000人=4回/年
1顧客あたりの継続期間=1/0.6=1.6年

LTV(ライフタイムバリュー)=¥8,000×4回×1.6年=¥51,200

定額サービスの場合は、継続期間を「1÷購入者の離反率」で計算していきましょう。
この場合は、1顧客の生涯価値は¥51,200となります。

LTV(ライフタイムバリュー)を用いた戦略の立て方

まずは、実際にLTV(ライフタイムバリュー)そのものを改善してきましょう。そのためにはライフタイムバリューの構成要素を因数分解して、それぞれを改善していく必要があります。以下の項目を意識して改善に取り組みましょう。

・利益(売上単価) を上げる
・購入頻度を上げる
・継続期間を伸ばす

同時に、ライフタイムバリューの金額に応じた顧客獲得費用のコントロールが重要です。例えば、広告のCPAはライフタイムバリューに基づいて決めるのが本来です。1顧客の購入1回の売上が¥8,000と計算していた場合、原価を無視出来たとしても少なくとも月間CPA¥8,000円以下を目標としないと利益が出ません。しかしライフタイムバリューを計算し、実際顧客は¥51,200を最終的に支払うとわかれば、広告の予算をもっと引き上げて集客することができ、機会ロスを防ぐことができます。

また、キャンペーンなどで割引金額を設定する場合でも、ライフタイムバリューを考慮することで合理的な金額を算出することができます。

LTV(ライフタイムバリュー)の分析・改善方法

計算や改善の考え方は理解できても、実際に自社のデータをどのように分析・改善をしていけばいいかわからない方にはひとまずツールを使って検討するのが一番早いです。ここではいくつかツールをご紹介します。

GoogleAnalyticsでの分析

Google Analyticsではライフタイムバリューのレポートを見ることが可能です。流入チャネルで分けてユーザーをセグメントでき、期間内でどれだけ利益や売上が上昇したかを可視化できます。
おなじみのGoogleAnalyticsでもLTV(ライフタイムバリュー)の分析が可能です。「ユーザー」の項目より閲覧することができます。集客の期間を選択すると、その間に獲得したユーザーが最大3ヶ月間でどれほど利益や売上を伸ばしているかを見ることができます。また、滞在時間やセッション数に関してもどれだけ伸びているかが見ることができます。ユーザーのセグメント分けは流入チャネル別で行うことが可能で、どの流入経路が最大3ヶ月間で最もライフタイムバリューが高いのか判断できます。

そもそもGoogleAnalytics自体が改善の示唆をしてくれるツールではありませんが、現状のライフタイムバリューを流入経路別で見たいなど、細かくユーザーを分けてライフタイムバリューを計算したいというニーズにおすすめです。LTVが上昇傾向にある・無いというようにざっくりと見るという使い方が望ましいと思います。傾向値を測るという認識 が 一番良いと思います。

WEB接客ツールを用いた改善

WEB接客ツールのSprocketには顧客育成状況を可視化できるレポートがついております。顧客育成STEPを可視化できるレポートとなっており、任意でSTEPを設定できるので、STEPが売上単価軸や購入頻度軸で設定されていればライフタイムバリューは改善しやすいです。
(引用元:Sprocket管理画面)

WEB接客ツールにもLTV(ライフタイムバリュー)に関わる機能はついています。
例えばこちらの顧客育成状況を可視化できるレポートでは、WEB接客ツールが持つ行動データを使って任意にユーザーシナリオを定義し、顧客育成STEPを検証できます。ステップとは、例えば「ステップ1:未購入者」「ステップ2:購入回数1回かつ購入金額5000円以上」「ステップ3:購入回数2回以上」などのような形です。各ステップをどれだけのユーザーが達成したか、目標購入数値をどれだけ達成したかが分析できます。

顧客を売上単価軸や購入頻度軸で区切って分析をすることで、施策をライフタイムバリューの構成要素の改善にフォーカスしやすくなります。

Sprocketの事例で言うと、ピザハット社ではVIP会員に対し、一定期間内にあと1回購入しないとVIP会員から落ちますよ、ということを通知することでVIP維持率を向上させるという施策が動いていたりします。これはライフタイムバリューの向上を狙う意図の施策です。また別のECサイトでは、1回購入者に対して、リピーター購入者が好む商品を紹介することでリピーター化を図るという施策を実施し効果を上げたことがあります。

WEB接客ツールの場合、分析だけでなく改善施策も一つのツールでできるので、その点が強みです。

CRMを用いた分析

ライフタイムバリューを細かく分析したい場合はCRMでライフタイムバリューを分析するのがおすすめです。LTV-Labなら購入頻度の高い低い、継続期間が長い、短いでユーザーを分類することができるため現状のデータ内の優良顧客をセグメントしやすいです。
(引用元:LTV-Lab
https://wakuten.net/%E9%80%9A%E8%B2%A9crm%E3%81%A7ltv-
lab%E3%81%8C%E9%81%B8%E3%81%B0%E3%82%8C%E3%82%8B%EF%BC%96%E3%81%A4%E3%81%AE
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ライフタイムバリューの構成要素をもっと細かく分析、改善に結びつけたいと考えている場合はCRM系のツールを使うのがおすすめです。LTV-Labでは自社のCRMデータを連携すると、上の図のようにデータをライフタイムバリューの要素である購入頻度と継続期間で分類することができます。例えば、購入頻度が高く、継続期間が長いユーザーには積極的に購入に向けたメッセージを配信すればライフタイムバリューはより大きく改善につながります。
メール配信でしか改善のためのアウトプットが無い 改善施策はメール配信しか用意されていないのがちょっとしたデメリットですが、分析という観点では大きく前進できるでしょう。

LTV(ライフタイムバリュー)を上げるための事例紹介

ライフタイムバリューの改善は期間の長い取り組みになるので、改善を可視化することが難しい場合が多くなります。しかし、紹介している構成要素、①利益(売上単価)②購入頻度③継続期間をどれか改善していくとライフタイムバリューの改善には必ず結びつきます。今回は購入頻度を改善してライフタイムバリューへの貢献に結びつけたSprocketの事例を紹介します。

・シャボン玉石けん株式会社様
コーポレートサイトのメッセージページを見せてからECへ誘導。購入頻度は106%,訪問頻度は202%と改善

ライフタイムバリューの改善事例としてSprocketの事例をあげています。WEB接客ツールを用いることにより、購入頻度の改善ができ、結果的にライフタイムバリューの改善にも寄与させることができた。
ECサイトに来た顧客を一旦、KPIページであるコーポレートサイトのメッセージページへ誘導。コーポレートサイト内のコンテンツに対して段階的に適切な説明や導線を設置。商品理解を経た後に、最終的に商品購入へと誘導を図った。Sprocketの施策経由でメッセージページを閲覧しないで購入したユーザーとSprocketの施策経由でメッセージページを閲覧して購入したユーザーとでは訪問頻度では202%,購入頻度では106%の違いがでた。
ユーザーに適切な導線を施すことで購入頻度を上昇させ、LTVの構成要素の改善につながった。

まとめ

いかがだったでしょうか?LTV(ライフタイムバリュー)は①利益(売上単価)②購入頻度③継続期間を掛け合わせることで生まれる顧客の生涯価値でその金額は①-③に対して分析や施策を行うことで改善されるものでした。今後の自社のマーケティングのKPIにも係る指標なのでぜひ取り入れてみてください。